さて、早速Jetson TK1が家に来ました。(なんかよくわからないけど、2月末に商社が偶然ある程度の数量を入手できたみたいで、まだ在庫がありました)
(机の上キーボード、マウスが散らかってますが、そのあたりは気にしないように)
ここからが、苦難の道の始まりです。ネットで色々設定方法を調べたのですが、どれも変わっており、どうしたらいいのか全然わからなくなりました。大きな問題が2つ。ホストPCとして、Ubuntu14のマシンが必要なのはわかっていました。(flashromに最新版のromイメージをUSB経由で書き込むのに必要)
しかし、最初にぶつかったのが以下の2つのトラブル。
①Jetsonが/etc/defaults/saneで問題があるといってきて、USBによる接続を拒否する。
saneはスキャナーのIFらしく、どうもこれを使ってホストPCと接続しているようです。JetsonのDefaultではこれをnoにしてあり、viでyesにしてやる必要があります。(だったら、最初からyesにしておけよ!)
②romイメージの書き込み最中に、なにか127.0.,0.1:33335が開けないと怒られてとまる。
これはだいたい想像がつきました。ホストPCはUbuntu64bitをセットアップしたばかりです。sshdがインストールしてありませんでした。単にインストールして終わり。
しかし、その後も全然設定ができません。そもそも、設定に使うtoolがぐぐったのと全然違います!進化の早いとこなので、しかたないにしても全然対応がわかりません。(どうやってもうまく行きません。(T_T))
散々、ぐぐった結果やはりJetsonのLinuxはぼろぼろだとのこと。grinch版がいいとのこと。そこで、それをROMに焼くことに決定。
まずはまっさらなUbuntu、L4Tをいれます。
- wget http://developer.download.nvidia.com/embedded/L4T/r21_Release_v3.0/Tegra124_Linux_R21.3.0_armhf.tbz2
- wget http://developer.download.nvidia.com/embedded/L4T/r21_Release_v3.0/Tegra_Linux_Sample-Root-Filesystem_R21.3.0_armhf.tbz2
展開して、ROMに書き込みます。
- tar -xvf Tegra124_Linux_R21.3.0_armhf.tbz2
- (中略)
- cd Linux_for_Tegra/rootfs
- sudo tar xpf ../../Tegra_Linux_Sample-Root-Filesystem_R21.3.0_armhf.tbz2
- cd ..
- sudo ./apply_binaries.sh
このあと、Jetsonをrecovery-modeで起動して、イメージを焼きます。(一応、同封してあるダンボールの紙にボタンの説明はありました。注意しましょう。当然、英語です)
- sudo ./flash.sh jetson-tk1 mmcblk0p1
これをやる前に、USBで接続されていることを、lsusbコマンドで確認。NIVIDIAが見えます。あと、本当ならdeviceとして、/dev/mmcblk0p1が見えるはずなんですが、自分の環境では見えませんでした。
ただ、一応これで書き込みはできました。
さて、ここからはJetson側で起動イメージの差し替えです。ネタは元にありますので、コマンドだけ羅列しておきます。
- wget http://www.jarzebski.pl/files/jetsontk1/grinch-21.3.4/zImage
- wget http://www.jarzebski.pl/files/jetsontk1/grinch-21.3.4/jetson-tk1-grinch-21.3.4-modules.tar.bz2
- wget http://www.jarzebski.pl/files/jetsontk1/grinch-21.3.4/jetson-tk1-grinch-21.3.4-firmware.tar.bz2
- sudo tar -C /lib/modules -vxjf jetson-tk1-grinch-21.3.4-modules.tar.bz2
- sudo tar -C /lib -vxjf jetson-tk1-grinch-21.3.4-firmware.tar.bz2
- sudo cp zImage /boot/zImage
ちょっと不親切ですみませんが、まあこの世界はこんなもんです。
結局、最新版のライブラリはTX1用だけで、TK1にはでていないようです。その後、以下のリポジトリを登録します。
- sudo apt-add-repository universe
- 'universe' distribution component enabled for all sources.
- sudo apt-get update
- sudo apt-get upgrade
何故か、g++がないので、個別にインストール。
- sudo apt-get install g++
これでやっとCUDAの開発用ライブラリをインストールできる準備ができました。(これまでのはあくまで準備作業です。おいおい、ってな感じですが先は長いです。)
さてやっと、CUDA-6.5のライブラリをインストールします。(最新は7.5ですが、7.0からARMのサポートがなくなったとのこと。TX1しか対応していない。どうするんだNVIDIA)
- wget http://developer.download.nvidia.com/embedded/L4T/r21_Release_v3.0/cuda-repo-l4t-r21.3-6-5-prod_6.5-42_armhf.deb
-
- sudo dpkg -i cuda-repo-l4t-r21.3-6-5-prod_6.5-42_armhf.deb
- (中略)
- sudo apt-get update
- (中略)
- sudo apt-get install cuda-toolkit-6-5
これで、CUDA6.5までインストールできました。あとはGPUを使えるように、自分をvideoグループに登録し、PATHを通しておきます。
- sudo usermod -a -G video $USER
- echo "export PATH=/usr/local/cuda/bin:$PATH" >> ~/.bashrc
- echo "export LD_LIBRARY_PATH=/usr/local/cuda/lib:$LD_LIBRARY_PATH" >> ~/.bashrc
- source ~/.bashrc
うまくいけば、専用コンパイラのnvccのバージョンが確認できます。
- nvcc -V
- nvcc: NVIDIA (R) Cuda compiler driver
- Copyright (c) 2005-2014 NVIDIA Corporation
- Built on Tue_Feb_17_22:42:19_CST_2015
- Cuda compilation tools, release 6.5, V6.5.45
最後に、時間がUTCのままなので日本(Tokyo)にしておきましょう。
さて、Sampleを動かさないと、実感が湧きません。
- cuda-install-samples-6.5.sh
このコマンドがインストールされているはずです。これでHOMEにSampleがインストールされますから、そこでmakeします。結構時間がかかりますが、無事Sampleは動きました。昔だったらなんの計算に使おうかと考えますが、今はAIですね。まずはディスクの容量がFlashの16GBしかないので、これをなんとかしないと。